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蘭と共に駆け抜けた秋。秋の蘭園・蘭展巡り総まとめ -前編-

転載:TOKYO PENTHOUSE

新年明けましておめでとうございます!

2017年秋に始まり、その後

更新頻度がダダ下がっている当ブログ。笑

おかげさまで2019年を迎えることができました。それもひとえに読んで頂いている皆様のおかげでございます。本当に有難うございます。

始める前は「半年も続くかな…?」と心のどこかで、いや、ほぼ確信していたんですが、実際始めてみると「ブログ楽しみにしています」とコメントをくださったり、SNSで反応して頂ける方々のおかげでなんとか続ける事ができました。これからも引き続き、1人や2人でも良いので、

どこかで誰かの役に立つブログ

そんな存在になれたら良いなと思っています。2019年も変わらぬご愛顧の程宜しくお願い致します!


さてさて年は明け、蘭関連の話題だと1月にサンシャイン、2月にはドームと、これからビッグイベントが続きますよね。

しかし!

その前にちょっとだけ時間を巻き戻しますと、昨年の秋10月末〜12月頭に各蘭園でのオープンハウス(即売会)や、各地の蘭友会が主催する蘭展も沢山開催されていて、私はほぼ毎週末のように参加していました。

蘭は意外と夏咲きのものというのが少なくて、花を見れる機会があまりありません。しかし蘭にとって夏は成長期なので新しい葉っぱや根っこがニョキニョキ伸びる時期でもあります。根フェチの私的にはダイナミックに這っていく根を拝める時期なので、それはそれで好きなんですけどね。

夏が過ぎたあたりから段々と咲く種類が増えていき、10月後半から11月にかけて多くの蘭園が即売会を開いたり、各地の蘭友会は蘭展を開催します。この時期にイベントが多いのは、やはり“カトレア”が咲く季節だからでしょう。

蘭愛好家の皆さんはカトレアの栽培に熱を入れている方が多く、蘭展にも多くのカトレアが出展されています。もちろん全ての蘭園という事ではありませんが、カトレアが主力商品なのでカトレアが咲くこの季節にオープンハウスを開催している所は多いんじゃないかと思います。(あと1月、4月も多いですね)

(年を越してしまいましたが…)今回はその秋の怒涛の蘭園、蘭展巡りを写真とともに振り返ってみたいと思います。それとかなりのボリュームになってしまったので、前篇・後編に分けてアップしたいと思います。

それではどうぞ!

この記事の目次

10/28 須和田農園 「秋のセール&洋らん展示会」

須和田農園

さて秋の蘭園・蘭展巡りの始まりは、カトレアの栽培・育種で有名な須和田農園の即売会からスタートしました。

須和田農園は千葉県の市川市にある蘭園で、最寄り駅は京成線「市川真間駅」、もしくはJR「市川駅」になりますが、どちらも駅から徒歩では厳しいのでバスもしくはタクシーでおよそ8分程です。最近東京外環道の千葉方面が開通したので車のアクセスが良くなったようです。(駐車場は15台まで可能) 詳しくはオフィシャルHPでご確認ください。

須和田農園

入り口には”SUWADA ORCHID NURSERY”の看板がお目見え。看板に描かれている蘭は意外にもパフィオ。

入り口の坂を登るとセールスハウスが見えてきます。即売会と蘭展はセールスハウス内で行われています。

須和田農園 須和田農園 須和田農園

わーすごい数のカトレア!さすが全国に”須和田カトレア“のファンがいる程カトレアでは有名な農園です。世界らん展ではなんと過去3度日本大賞を受賞しています。

ちなみに園主はNHK「趣味の園芸」でお馴染みの江尻宗一氏。数々の蘭関連本を出版、または寄稿されています。

この他に今回のオープンハウスに「ワカヤマオーキッド」と「万花園」が参加していました。

ワカヤマさんはワルケなどのカトレアはもちろん、ノビリオールの山木や、中米のバルボやデンドロも持ってきていました。万花園さんはシクノデスやカタセタムなど沢山のタケノコを持ってきていましたね。

須和田農園

この写真の(たしかバルボ?)が気になったんですが、何なのか聞くの忘れました…。

須和田農園 須和田農園

セールスハウスの奥では蘭展も行っていて、同時にJOGAのメダル審査、そして来場者が選ぶ人気投票もやっていました。写真のド迫力の大株は、旧カトレア属の”グアリエンセ・ボーリンギアナ”。葉も花もかなりビッグ!

須和田農園 須和田農園 須和田農園

セールスハウスの外にもハウスがあり、見学させてもらいました。原種・交配種問わず、とにかくカトレアが沢山ありましたね。その他にもバンダやセロジネやパフィオなどもいくつかあります。

須和田農園須和田農園

この時は綺麗なセロジネとベリーナが咲いていました。どちらもいい香りです。

取り扱っている蘭は香りが良いものや見た目が華やかなものが殆どで、須和田農園はまさに洋蘭の王道を行く蘭園という感じでしたね。昔から原種カトレアの良花や素晴らしい交配種をいくつも作出してきた蘭園なので、カトレア好きは足を運ぶ価値ありです。

[Digした蘭]

・カトレア(ソフロニティス)・ピグメア

・セロジネ・スルフレア


須和田農園ホームページ

11/4 白石洋蘭園

白石洋蘭園

11月に入りまして、特にイベントではなかったんですが、前々から気になっていた蘭園に行ってきました。

それが埼玉県三郷市にある白石洋蘭園です。白石洋蘭園の園主白石茂さんは蘭栽培家のバイブル的な本「原種洋蘭大図鑑」の著者でもあります。

どんな珍しい蘭に出会えるのかとワクワクしながら行ってきました。

白石洋蘭園は最寄り駅はつくばエキスプレス「三郷中央駅」ですが駅からは離れているのでバスで6分ほど。ただ頑張れば歩けなくもない距離ではあります。他にも常磐線「金町駅」からも近くまでバスが出ています。車だと上の写真のように蘭園のすぐ裏手に外環道が走っているので三郷南ICが最寄りのようです。

白石洋蘭園 白石洋蘭園

土日は温室を開放しているとHPにあったので特にアポなしで向かいました。(ハウスの外には地植えのアガベが。最早自生地並の大きさに。)

ただ到着したのはいいんですが、ハウスがいくつかあってどのハウスに入れば良いかなどアナウンスが一切なく、ウロウロしてみましたが、むやみやたらに入るわけにも行かず、一度電話をすることに。

おそらく園主の白石さんが電話に出たんですが、蘭を見に来たのでどうすればいいか尋ねると、「とりあえず正面に見えるハウスに入って。」とアバウトな答えが。ここかな?という所に入ったら、何人かのスタッフらしき方と、完全に警戒されて吠えまくってる犬が目の前に。笑

ヒィ~とビビっていたんですが、(犬が苦手) スタッフらしき人たちは一瞥もくれず黙々と作業していて、もしかして私が透明で見えてないのかな?と思うくらいのノータッチ。笑 なんかやべー所来ちまったなぁ…と思ってたら、奥から白石さんが登場。ようやく中を見せてもらうことに。

「何探してるの?」と聞かれ、「特に探しているものは無く、何があるか見に来たんです。」と答えると、「ウチはもう蘭殆どやってないからあんまりないよー」ということだったんですが、どうやら今は蘭はほぼ仕入れていないようで、ハウスも4~5棟あるうちの殆どが野菜を作っているそうです。貸し温室をやっているので、お客さんが預けた蘭はあるのですが、確かに実際売っている蘭の数は少なかったように思います。

途中から来客のため園主さんは奥に引っ込み、代わりにおそらく奥様?に対応して頂きました。園主は原種洋蘭大図鑑の著者なので、取り扱っている蘭も原種が基本のようです。例えばバルボはあるか訪ねたら、昔は沢山あったようですが、今はもう無いとのことで残念…。それでもなんか見たこと無いようなデンドロとか、ゴンゴラ、スタンホペアあたりも少ないながらありました。

その後園主さんが戻り、色々と説明を受けながらノビリオール・オリンパスの大株とかを見せてもらったり、ワルケの大株を譲ってもらったり、干し柿用の柿をいくつか買ったりして蘭園を後にしました。

それぞれの事情があるのでなんとも言えませんが、園主さんは図鑑まで出してしまう方なのに、今は蘭をあまりやっていないとの事で、少し寂しい気持ちになってしまいましたね…。私が全くそんな心配する必要ありませんが、蘭業界の先行きを案じてしまいました。

そんな事で初っ端からドキュメンタリーの潜入取材みたいになってしまい、テンパって写真を全く撮っていません。(笑) 一応ファーストコンタクトには成功したので、また珍しい蘭をディグしに訪ねてみたいと思っています。

[Digした蘭]

・カトレア・ワルケリアナ・ティポ

・ネオラウケア・プルケラ


白石洋ラン園ホームページ

11/11 国際園芸 「オープンハウス&秋のらん展2018」

国際園芸

お次は11月の2週目に国際園芸のオープンハウスに行ってきました。国際園芸は神奈川県伊勢原市にある蘭園です。最寄り駅は小田急線「伊勢原駅」なんですが、駅からかなり離れているのでこちらもバスかタクシーで10分ほど掛かります。車だと東名厚木ICが最寄りになるようです。

すぐ近くに中外植物園、相模洋蘭園と蘭園が3つもあるので蘭好きにはたまらないエリア。基本皆さんハシゴするようですが、相模洋蘭園はGoogleマップ上では閉園と書いています…。少し調べてみたんですが情報が古くてよくわかりませんでした。

私は電車とバスで行ったのですが、まぁ遠い…。都内からだと2時間近く掛かります。電車とバスを乗り継ぎやっとの思いで到着。ハウスの中には結構な人がいましたね。

国際園芸 国際園芸

今回のオープンハウスには他の業者さんも出店していて、「ワカヤマオーキッド」、「大場グローバルプランツ」、「大和農園洋蘭部」、「久栄ナーセリー」が参加。入り口を入ってすぐの所に各蘭園が栽培した見本株がドーンと展示がされていました。

国際園芸

国際園芸さんのハウスも見学したんですが、とにかく種類が多様でしたね。展示室の他に温度別で管理された温室が4つあり、胡蝶蘭からカトレア、デンドロ、バルボ、オンシ、タケノコなどなど珍しいものから王道のものまで、まさにオールジャンルという品揃え。

国際園芸 国際園芸 国際園芸

温室の外には広い栽培棚があって、時期的にもまだまだ沢山の株が外で管理されていました。蘭以外にもシダやウスネがチラホラ…。中にはよくわかんない程根が伸びたワルケの大株なども。

国際園芸は先程も書いたように、品種の多様さが際立っていて、お馴染みのものから珍しい品種、初心者向けからある程度設備や技術がないと難しい品種まで、ありとあらゆる種類が揃っています。何か探しているものがあれば、一回国際園芸を訪ねてみてはいかがでしょう。

[Digした蘭]

・デンドロビウム・リケナストラム

・バルボフィラム・エリザベスアン・バックルベリー


国際園芸ホームページ

と、ここで折り返し。後編へ続きます。

↓↓ 後編はこちら ↓↓

掲載日:2019-1-9
※TOKYO PENTHOUSEからの転載記事です。元記事からリダイレクトしています。

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