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【初心者向け蘭活!】100均で揃える。贈答用胡蝶蘭の簡単板付のススメ

みなさま、こんにちは。
酷暑も終わりを向かえ、植欲そそる秋になりましたね。
今回は、蘭をはじめてみようかなと思っている方に読んで頂けると嬉しいです。

蘭って面白そう、と思ってはみたものの一歩踏み出すのに躊躇してしまいませんか。
「育ててみたいけど温室がいるんでしょう?」「蘭って高そう」
「販売イベントにいきなり行くにはハードルが高い」などなど。

実は、蘭って身近にあるものではじめることが出来るんです。
簡単に、でもとてもかっこいい、とっておきの蘭活をご紹介します!

それでは、簡単、蘭活のススメのスタートです!

この記事の目次

蘭を見つけよう

簡単蘭活にピッタリなのが、贈答用でおなじみの【胡蝶蘭】(phalaenopsis)です。
贈答用では見たことがあるけど、他では見たことがないという方がほとんどかもしれませんね。

そんな胡蝶蘭ですが、実はお家の中で育てるのに最適な蘭なんです。

最近の住宅事情はかなり進んでいて、ひと昔前の住宅に比べて(特にマンションは)気密性がとても高いです。
更にお子様がいらっしゃったり、ペットがいるご家庭では、室温が年間を通じて18度以下にはならない。冬は乾燥しないように加湿器を動かす。

そんなお家も多いのではないかと思います。人間やペットが快適に暮らせる環境こそ胡蝶蘭に適した環境なんです。
そのような環境がすでに揃っているご家庭であればもう蘭活は大成功!と言って良いでしょう。


さてその胡蝶蘭の手に入れる方法ですが、実はお花屋さんやホームセンターなどでは、花が終わった株を格安で販売していたりします。
SNSではお店の片隅で見切り品のように扱われる胡蝶蘭を救出する事を#ファレ救い隊なんて呼ばれていたりもします。
花終わり株なのでどんな花なのか分からないことが多いですが、サルベージしちゃいましょう!
(できる限り葉っぱが生き生きしているもの、根っこが黒くなっていないものを選びましょう)

資材を揃えよう

蘭が見つかれば、資材調達です。
今回はインテリア性も高く、着生蘭の醍醐味も味わえる板付けにしたいので、百円ショップ(ダイソー)に向かいましょう。

まずは土台になる板です。
土台の板になり、更にフックが掛けられるということで、木製のまな板を買います。

まな板は表面塗装があるので、その部分を取るためにサンドペーパー(紙やすり)を買います。

次に水苔です。
水苔は化粧品と一緒で天井を見ればキリがありませんが、ダイソー水苔は必要十分です。

胡蝶蘭を板に止める糸を買います。
これはお好みで、ビニール紐でも木綿糸でも麻紐でも何でも構いません。
今回は、目立ちにくいテグスにしました。
釣り用テグスは細くて食い込みやすいので、手芸用品売り場にあるこちらにしました。

あとは食品売り場でシナモンを買いましょう。

シナモンを使う理由は後述します。
(注意)シナモンシュガーと間違えないようにご注意ください。
今回は百円ショップで売り切れていたのでスーパーで見つけました。
(以下の板付け時には私物を使用しました)

可能なら、ビニール手袋があれば手を汚さずにすみますし、手からばい菌が蘭に移ることも防ぐことが出来ます。

準備が出来ましたね!!
それではスタートしましょう!

蘭を板付けしよう

(事前準備)
まずはゴミ袋に水苔を入れて、水を入れて乾燥水苔をもどしておきましょう。
(もし余裕があれば、ザルのようなものに乾燥水苔を乗せて満遍なく水を掛け、数時間おくとよりふっくらもどります)
また同時に蘭に軽く水を与えておきましょう。
(生きている根が緑になり、あとで行う根の整理が行いやすくなります)

 

次に土台になるまな板の表面塗装を軽く削ります。

よく見ると「ラッカー塗装」となっていますね。
ラッカー塗装程度なのでそんなに念入りに削らなくても大丈夫です。

根が伸びると板の横にまで来ることもあるので横も忘れずにペーパーがけしましょう。

終わったらしっかりと洗って乾かしておきます。

その間にいよいよ蘭の準備です。
根の整理のためにハサミを使います。
ハサミにはばい菌が付いていますので、ライターなどで炙りましょう。
アルコールスプレーを吹き付けてから炙ると燃えるので注意してください。
(私がやらかしました)

では、鉢から蘭を取り出します。

スポッと鉢から株が抜けるといいのですが、結構しっかりと入っていることがあります。
その場合は、ビニールポット(鉢)を切って中の蘭を取り出しましょう。

全部出たら、根を整理していきます。
焦らずにゆっくりと根以外(資材)を落としていきます。
始める前に水を掛けていたので、緑の根と茶色や黒い死んだ根の区別がつきやすくなっています。

ご覧の通り、生きている根は緑色、役目を終えた根は茶色や黒色になっています。
緑色以外の根はハサミでバッサリ切りましょう。

だいたい周囲が黒い粒(バーク)で真ん中に茶色い水苔となっている事が多いです。
水苔も根に気を付けながら丁寧に落としていきます。

もともとの資材(バークと水苔)を全て落とすことが出来ました。

目に見えない小さなゴミもまだまだあります。
水洗いで落としましょう。
(排水溝には不織布などを置いて、配管に詰まらないようにするのがおススメです)

おっと、シナモンが振り掛けられました。
シナモンには殺菌効果があると言われています。
蘭に限らず、植物は定期的な殺虫殺菌を行うことで長く健康的に過ごすことが出来ます。
しかしながら、室内に置く場合、科学的な薬剤を使うことに抵抗がある方もいると思います。
そんな方には、シナモンです。
唐揚げの下味付けの要領で、しっかりとまぶしましょう。

いよいよ、板付けです。

まずは、株のすぐ下、中心部分に丸く握った水苔を当てます。
これは株の座布団みたいな感じでしょうか。

次に付ける位置や向きを考えます。
今回は株が板にピッタリではなくて少し前にせり出した感じにしようと思います。

もう少し水苔を足したら、、
エイヤっ!とテグスでぐるぐると巻いていきます。

ちょっと水苔が多かったですね。
そして、水やりがお好きな方は水苔を少な目に、そうでない方はほどほどにしましょう。
(多すぎると蒸れて根の成長が阻害されます)

糸は少ないと目立たずかっこ良さが増します!私は下手なのでマシマシです。

あとは、はみ出した水苔をちょきちょきして、完成ー!
ちょっと下のもっこりが気になりますが、それは宝塚歌劇版シティーハンターでいうところの
ハッスルということでご了承くださいませ。

出来上がったら、直射日光が当たらない室内で管理しましょう。
直射日光は苦手ですがやはり窓際が好きなように思います。
また温風や冷風が当たらないようにも気を付けましょう。
水やりは基本的には、カラっとしたらザブっとやる。
基本的には、それだけでオッケーです!

【費用内訳】

胡蝶蘭 / ¥300
百円ショップ / ¥660

  • まな板
  • テグス
  • 水苔
  • サンドペーパー
  • ビニール手袋

スーパー / ¥113

  • シナモン

総額 / ¥1,073(税込)

最後に

いかがでしたでしょうか。

実は蘭って簡単に始めることが出来るんです。

まずは気軽に蘭を育てて貰えると嬉しいです。

更にもっとワイルドに着生ランらしく育てたい!という方は、ぜひこちらのコラムもご参考ください。

更に更にここから蘭への興味が湧きましたら、是非とも蘭展や即売会、イベントに足を運んでみてください。

蘭は原種だけで2万種近くが存在すると言われています。

きっと、ずきゅんどきゅんする蘭に巡り合えると思いますよ。

それでは今回はこれでおしまいです。

また次回もどうぞご贔屓に!最後まで目を通して頂きましてありがとうございました。

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蘭栽培歴5年、関西の一軒家で温室を持たずに蘭を育てている愛蘭家です。バルボフィラム属を中心に中温性の蘭と暮らしています。