TOP
クロウェシア

特徴的なバルブと花で話題の “タケノコ系” を学ぶ育てる -その3-

その1とその2でタケノコ系の解説をさせていただきまして、3か月ほど経過しました。

季節は既に夏が終わり、秋の最中、冬も近づいてきました。この時期は多くのランで、戸外での栽培から室内や温室での栽培に切り替わる時期でもあります。花や株をしっかりと整えるための重要な時期でもあります。

今回は秋から冬にかけての管理をお伝えさせていただきます。

この記事の目次

秋の管理は日照重視!

10月~12月にかけて日向ぼっこをさせるように、心地よい陽射しにしっかりと日光浴をさせることが大切です。

例えば、秋になるとカトレア・ワルケリアナやデンドロビウム・ノビル系などを昼夜の温度差を感じさせながら直射日光にしっかりと当て、バルブや株を充実させる(「株を締める」とも言います)管理をおこなう方もいらっしゃいます。タケノコ系も同じように管理しても大丈夫です。特に日中の最高気温が15~23℃になった頃から直射日光に当てるのもお勧めです。このくらいの温度帯であれば、葉焼けを起こすリスクが低く、葉焼けを起こしたとしても軽度で済みます。

2020年の秋は日中の温度が高めでしたので、直射日光を当て始めたのは10月下旬ごろからでした。

直射日光が当たるのは午前中のみ、お昼過ぎには明るい日陰になる場所で育てています。今現在で、葉が少し焼けたのは画像の通り1枚のみ、葉全体が黄緑色になり、良く日光浴出来ているとこんな葉色になります。最終的には落葉するため、少しの葉焼けは気にせずに育てても大丈夫です。

夜温は8~10℃まで下がる状況なら耐えられる種類が多いです。日中に気温が上がり、日光浴させていれば、夜温が一時的に10℃以下になっても耐えられます。断水させていれば尚耐えやすいです。(シクノチェスはバルブが腐りやすく寒さにやや弱いので注意しましょう。)

葉の離層(赤丸の部分)がはっきり見えた状態でバルブがかなり充実したら、水やりを控えて落葉を促します。

品種によっては、葉と葉の間から艶々のバルブが見え、プックリ膨らんでいる様子が分かればバルブが充実していると判断出来るため、水やりを控えていきます。

葉が付いているからといって、いつまでも水やりを続けていると中々落葉しません。落葉したバルブだけになっても充分立派な花を咲かせられる体力はバルブに蓄えています。11月を過ぎて葉が茂ったタケノコ系を温室や室内に取り込むは意外と大変です。早めに落葉を促すために、断水させる勢いで水やりを控えましょう。ただし、株全体に霧吹きする程度の湿気は与えても良いかと思います。

断水してもすぐには落葉しません、1~2か月ほどかかる場合があります。タケノコ系は交配が進み、原種に比べると落葉しにくく生育が旺盛になりやすい場合があります。

 

以上のポイントである「明るい午前中はしっかりと日光浴させて株を締める」「バルブが充実したら水やりを減らす」「落葉を促すための断水を」の3つを意識されるが良いかと思います。

肥料のコツ

肥料のコツとして、9~10月頃(花芽が出ていなければ11月頃)に与える肥料は、開花を促進するための肥料を与えます。理想的なのは、窒素分がかなり少なく、リン酸分が豊富な肥料を与える事をお勧めします。入手しやすいリン酸系肥料は、液体肥料だとハイポネックスのハイグレード開花促進やサカタのタネのホストップ、固形肥料だとバッドグアノなどになります。しっかりとリン酸を与えることで、充実したバルブから花芽分化を促すことが出来ます。

花芽の出始めは蒸れに注意!

バルブの充実が完了すると、早い品種だと秋ごろから花芽が出始めます。バルブから出始めた花芽は、意外と蒸れに弱い傾向があります。そのため、パフィオなどの湿気を好む環境に一緒に育てていると、急に花芽がシケる場合があります。花芽がでたら、風通しの良い場所か、人が過ごしやすい温度や湿度の場所で関して様子をみましょう。基本は育てている環境の湿度が50~60%ほどあれば花芽は順調に伸びやすいです。

 

花芽が伸びて蕾が確認できるほどになったら、最低でも10℃は保ち、水やりも少しだけ再開します。綺麗に花を咲かせるために、植え込み材が乾いたら表面が湿る程度に与えても良いです。蕾に霧吹きをおこなうのも良いです。ですが、ツイツイ水を与え過ぎてしまう方は、与えなくても大丈夫です!

 

以上の内容をご確認いただき、ご自宅のタケノコ系がどんな状態か確認しながら管理していただけば幸いです。

是非、皆様の御自宅でタケノコ系が開花することをお願っております。

RECCOMEND

1991年生まれ 9歳の頃にランと出会い、栽培歴は既に20年。 多数の品評会・展示会に入賞歴、審査員経験あり。ラン栽培家として、雑誌やTVなどのメディアで活躍。 ときめくラン図鑑の著者として、ランを身近に普及する活動に取り組む。

Post a Comment

CAPTCHA


X